じくじくと


病んだ稲穂の先に垂れる雨
すでにいく日山里に降る

ぬかるむ田んぼ
老いたためいき

空はいつだ

雨の隙から虫の声
じりりりと
仲間を呼ぶ

ここで生きているぞと
声を出す

おれは?

痩せ衰えた山里は
じくじく泣くしかないのかと
こうべをあげて雨に立つ

2016/09/26 自由のひろばに投稿 2017年1月号に掲載